「不幸を数えて暮らすより、幸せを数えて暮らそう」

 くよくよしやすい人は不幸を数えて暮らしているようなものです。
 ここでの不幸とは、考えるとイヤな気もちになることです。「幸せ」「不幸」と言うと、大きなことをイメージする人が多いと思いますが、幸せには大きな幸せも中くらいの幸せも小さな幸せもあります。不幸には大きい不幸と中くらいの不幸と小さい不幸があります。ちょっとイヤな気もちになることは小さい不幸と考えます。
 小さい不幸はいっぱいあり、日々の生活の中でも度々起こります。それを一々数えていたらキリがありません。一つの不幸を繰り返し数えるのも同様です。そのために長い時間をイヤな気分で過ごすことになってしまいます。

 生きていく中ではいろんなことがあります。イヤなこと/いいこと、つらいこと/うれしいこと、悲しいこと/楽しいこと、運が悪いこと/運がいいこと、不幸なこと/幸せなこと・・・。
 自分に関しては、持っていないもの/持っているもの、恵まれていないこと/恵まれていること、欠点/長所、苦手なもの/得意なもの、嫌いなもの/好きなもの、・・・。
 人にはいろんな人がいます。イヤな人/いい人、意地悪な人/やさしい人、無神経な人/気のきく人、・・・。人にはよくない所もあれば、いい所もあります。人づきあいにはイヤなこともあるけど、いいこともあります。
 これらのうちの前者を考えるとイヤな気もちになり、後者を考えるといい気もちになりやすいはずです。

 自分が何かを考えてイヤな気もちになっているのに気づいたら、「不幸を数えているのではないか?」と自問してみてください。「そうだ」「そうかもしれない」と思えたら、「不幸を数えて暮らすより、幸せを数えて暮らそう」を思い出せばいいのです。それをきっかけに「こんなことより、いいことを考えよう」「何かいいことを始めよう」と考えればいいわけです。

 くよくよしやすい人の中には不幸を数えるのがクセや習慣になっている人が多いような気がします。無意識にイヤなことばかりを考えてしまうクセです。まずそのクセを自覚することが第一です。そのクセに気づいたらイヤなことを考えるのをやめて、いいことを考えるように心がければいいのです。
 幸せを探すか、(無意識にでも)不幸を探すかで見つかるものが違ってきます。自分が望むものを探して数えればいいのです。見つけた幸せに心の焦点を合わせれば、他のものは見えなくなります。人は幸せと不幸を同時に数える(感じる)ことはできないのです。

 心が自由な時間に何を選んで考えるかが重要です。
 無意識にイヤなことを考えてしまうのはしかたがありません。それに気づいていいことに考えを向ければいいのです。
 自分で考えを選び、切り替えるということは意識すれば可能なことなのです。
 一日という限られた時間の中で、不幸なことと幸せなことのどちらを数えて過ごしたほうがいいでしょうか。


   

幸せになる考え方