「こんな××のためにイヤな気分になるのは損だ」

 幸せになれない人は、すぐに忘れてしまうような小さなことのために、多くの時間をイヤな気分で過ごしています。イヤな気分のために、さらによくないことをしてしまうこともあります。イヤな気分の時間が長くなればなるほど、幸せに過ごせる時間は少なくなってしまいます。

 そこでいつまでもイヤな気分を引きずらないようにするのが、この「〜損だ」という考え方です。
 こんな人のために。世の中にはいろいろな人がいます。無礼な人も無神経な人もイヤなヤツもたくさんいます。ましてや、それが自分にとって大切な人でない場合なら、そんな人のために自分の時間を台無しにするのは損です。
 こんな事のために。イヤな気分にさせられる事の中で、自分さえ気にしなければ何も問題はない事、時間が経てば自然消滅してしまう事など、1年後には忘れてしまうような事が多くあります。そんな事のために、イヤな気分で長時間過ごすのは損です。どうせ忘れてしまうことなら、早く忘れてしまったほうがいい。
 こんな物のために。イヤな気分の元となるのは、物(や事)に対する自分のこだわりの場合があります。たとえば、何か特定の物にこだわったり、少しのお金にこだわったり、小さな自分の失敗や欠点にこだわったりすることです。こだわるのが悪いというのではありません。イヤな気分になるほどこだわりすぎるのが問題なのです。こだわってもいいが、気分が悪くなるくらいなら、損だから、こだわるのをやめる、ということです。

 「〜損だ」だけでは、イヤな気分は十分には回復しないでしょう。そこで、
    「それより、幸せになれることを考えよう(しよう)」
 と続けて言うのがいいのです。
 その時に、自分の夢や目標があり、幸せにしたい人がいると、すぐにいい考えが思いつきます。
「こんな事のためにイヤな気分になるのは損だ。
 そんな事より、自分の夢の達成のために時間を使おう」
「こんな人のためにイヤな気分になるのは損だ。
 そんな人より、幸せにしたい(愛する)人のことを考えよう」
 どちらが大事かは明らかです。

 幸せに暮らすことを目指すのなら、イヤな気分で時間を過ごすのは損です。
 ただし、大事な人[事・物]の場合には、幸せになれるようによく考える必要があります。
 また、イヤな気分をきっかけに、自分を見つめ、何かを学び、いい経験とするのも、いい方法です。


   

幸せになる考え方