「(頭にくる言葉には)まず黙り、平然と」

相手と同レベルにならないために

 人から頭にくる言葉を言われて、イヤな思いをしたことは、誰にでもあると思います。相手に言い返したいけどなかなか言い返せないで、悔しい思いをしてしまう人もいます。

 頭にくる一言を受けた時、あなたは言い返すタイプですか?
 言い返すタイプの人はそれはそれでいいと思います。
 言い返さないタイプの人が「言い返せる人になりたい」と努力するのも悪くはありません。でも、それはすごく大変なことではないでしょうか。
 言い返さないタイプは、「まず黙り、平然と応対しよう」と考えてみてはいかがでしょうか。

 言い返したいけどそれができずに黙ってしまうのではなく、自ら黙るのです。ぜんぜん違います。ヘタに言い返すよりも、平然と黙ったほうがいいのではないでしょうか。

 どうやったら平然と黙れるかというと、心の中で次のように言います。
 「こういう人もいる。こんな人のためにイライラするのは損だ。落ちついて、平然と」(自分に合うようにアレンジしてかまいません)。
 このように心の中でゆっくり言うことで、頭にきた心を少しは落ちつかせ、次の準備ができます。深呼吸をしたり、頭の中で一から十まで数えるというような方法でもかまいません。

 あなたが黙ったら、それも静かに何かを考えているように見えたら、相手はどう思うでしょうか。少なくともちょっと意表をつかれるのではないでしょうか。まぁ、相手がどう考えるかは相手しだいで、それは相手の問題ですから、相手に任せることにしましょう。大事なのは自分の気もちですから。

 「まず黙ろう」と心がけることで、ある程度心が落ちついたら、「大丈夫。平然と応対しよう」と考え、最小限の応対を心がけます。
 相手の言い方や表現の未熟なところや言わなくてもいい余分なところは無視して、相手の言うことの中に聞くべきところがあると思えたら、「それはそうですね」などと一言。
 自分に落ち度があると思えた時には、「このことはすみませんでした。(以後気をつけます)」などと一言。
 相手の言葉の中に聞くべきことが特になければ一言も言わなくてもかまいません。

 相手の言葉が一段落したら、「今すべきこと」「これからやりたいこと」を考え、それを始めればいいわけです。その時に「これをやらなくちゃいけないんで」「やりたいことがあるので」などと一言あってもなくてもいいと思います。そして、何かをふつうに始めればいいのです。もし、気もちがなかなか落ちつかない時には、トイレに行くなどで相手から離れればいいでしょう。

 他にもいろいろなケースや応対のしかたがあると思います。とにかくその場ではあまり苦しまずに相手の攻撃から解放されれば、とりあえずはいいわけです。そこまでがその場での対処法です。
 「まず黙り、平然と応対しよう」だけです。
 平然と心を落ちつければ、その場をなんとか切り抜けるくらいはできるのではないでしょうか。立派に応対しようなどと思わずに、最小限の応対を心がければいいのです。

 そして、いちばん大事なのは、頭にくる一言を言われたその場から解放されたら、その事とその相手のことをできるだけ考えないようにすることです。
 そのためには、「いっしょにいない時にはイヤな人のことを考えるのはよそう」と考えることができれば、と思います。

 また、「あんな人のためにいつまでもイヤな思いをするのは損だ」「こんなことにエネルギーを使うのはもったいない」「他にもっとやりたいことがあるはずだ」などと考えてもいいでしょう。

 ひどいことを言う人に対して言い返しても、いいことはないのではないでしょうか。
 感情的になって言い争ったら、自分が相手と同レベルになってしまいます。
 「まず黙り、平然と応対し、早めに忘れる」ことができたら、と思います。

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