「(悪い)気分のせい/気分を変えよう」

悪い気分に流されない

 イヤな事はできるだけ考えないようにして、その分、幸せになれることに時間を使えたほうがいいのではないでしょうか。
 「でも、イヤな事が頭に残って、つい考えてしまうのだからしかたがない」と言う人もいると思います。
 それは、「気分の問題」が大きいと思います。

 悪い事があってイヤな気もちになると、多かれ少なかれ尾を引きます。それが悪い気分となって残ってしまいます。
 気分が悪いと、無意識のうちに、その原因探し・犯人探しをしてしまいます。そこで思いつくのが少し前にあった悪い出来事や自分が抱えている問題です。その原因をつくったと思われるイヤな相手のことを思い出してしまうこともあります。それで、考えたくなくても、つい考えてしまうのだと思います。

 また、気分が悪い時には、物事を悪く悪く考えがちです。あった出来事を悪く悪く考えたり、これから先のことを悪く悪く考えたり、人のことを悪く悪く考えたり、自分のことを悪く悪く考えたり、・・・。運が悪い/生まれが悪い/親(の育て方)が悪い/社会が悪いなどと考えてしまう人もいます。
 それによって、さらに気分が悪くなってしまいます。

 ふつう、その事を考えてしまったのは、悪い出来事があったから、問題があるから、と考えるでしょう。もちろん、それが原因の一つであることは間違いありません。
 もう一つの原因は、「気分が悪かったから」です。つまり、「(悪い)気分のせいで考えてしまった」とも考えることができます。
 そこで、「この事を、つい考えてしまったのは気分のせい」「この事/人をこんなふうに悪く考えてしまうのは気分のせい」と考えられるといいのです。

 「(悪い)気分のせい」と考えられれば、次の幸せになる考え方は「気分を変えよう」です。
 「自分の悪い気分に気づいたら、何かいいことを始めよう」でもいいでしょう。

 本当は、イヤな事があって気分が悪くなったら、早めに気分転換を心がけるのがいちばんいいのです。
 気分転換の方法はたくさんあります。自分の得意な気分転換法をいくつかもっていれば、様々なケースで役に立つでしょう。

 気分がいい時には、イヤな事は思い出さないものです。
 うまく気分転換をし、気分よく生活できるように心がけることは、イヤな事をつい考えてしまうのを予防することにもなります。

 悪い気分に流されて悪い考えを重ねると、さらに気分を悪くさせるだけでなく、その問題を心の中で大きくしてしまいます。悪い考えに基づいた行動で現実問題を悪化させてしまうことにもなりかねません。

 悪い気分に流されて、ついしてしまう悪い考えを長い時間続けないように、「気分のせい」と考えて早めにストップして、「気分を変えよう」と心がけることができるようになれば、様々な問題を今よりも小さくすることができるでしょう。


   

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