「私にはこういうクセがある」

 “くよくよ”しやすい、“イライラ”しやすい、怒りっぽい、傷つきやすい、落ち込みやすい、・・・このようなことは「性格というよりも、考え方のクセ」と考えるのが、幸せになる考え方のポイントの一つです。

 その第一の考え方が、「私にはこういう(××な)クセがある」と自覚することです。
 自覚できれば、悪いクセに気づきやすくなり、悪いクセをストップできることも多くなります。
 それだけ、イヤな気もちで過ごす時間が減り、幸せに過ごしやすくなるでしょう。

 自分の悪いクセに気づくいちばんのチャンスは、自分がイヤな気もちになった時です。
 自分がイヤな気もちになっているのに気づいたら、「私にはこういうイヤな気もちになるクセがあるんじゃないか?」と考えてみてください。
 そうすると、こういう時にイヤな気もちになるクセがある、と気づけることがあるでしょう。

 たとえば、
 「私には、こういう時に“くよくよ”してしまうクセがある」
 「私には、こういう人に“イライラ”してしまうクセがある」
 「私には、こういう事で腹を立ててしまうクセがある」
 「私には、こういう事があった後に落ち込んでしまうクセがある」

 「こういう時に」「こういう場で」「こういう事で」「人がこういうことをしたり・言ったりした時に」などと、クセが出やすい状況がはっきりわかれば、それだけ悪いクセに気づきやすくなるでしょう。

 自分のイヤな気もちになるクセに、その場で気づくことは最初は難しいかもしれません。
 一日の終わりにでも、週末にでも、連休の時にでもいいから、自分が生活の中でイヤな気もちになった時のことを想い返してみてください。
 そうすれば、その場で考えるよりは冷静に「私にはこういうことでイヤな気もちになるクセがある」と気づけるでしょう。

 次のステップの考え方は、「私にはこういう不幸になる考え方のクセがある」と自覚することです。
 イヤな気もちになった時に考えている内容が、不幸になる考え方です。
 悪い事があった時には、ある程度イヤな気もちになるのはしかたがありません。
 でも、悪感情を大きくしたり、続けてしまうのは、自分が不幸になる考え方をしているからです。
 イヤな気もちになった時に、不幸になる考え方をストップし、幸せになる考え方ができれば、イヤな気もちは軽くなり、考え(や行動)を切り替えることで気分を回復することができるでしょう。

 「私にはこういうイヤな気もちになる(不幸になる考え方の)クセがある」と気づいたからと言って、反省したり、すぐに直さなければならないなどと考える必要はありません。
 直そうと思っても簡単に直るものでもありません。無意識に出てしまうのがクセなのですから。
 悪いクセは、早めに気づいて、ストップできればいいのです。
 その第一ステップが、「私にはこういう(不幸になる考え方の)クセがある」自覚することなのです。

 自分を変える第一歩は、「自分を知る」です。
 自分の不幸になる考え方のクセを自覚できれば、それだけでも大きな前進だと思います。


   

くよくよしない

イライラしない

悩みや問題を抱えた時

幸せになる考え方