「人は人、自分は自分」

自分らしく生きられるようになるためにも

 人の目を気にしすぎないために、人にあまりイライラしないために、人と自分を比べて嫉妬したり落ち込んだりしないために……人間関係の問題でけっこう役に立つ考え方が「人は人、自分は自分」です。
 また、まわりの人にあまり左右されずに自分らしく生きるためにも「人は人、自分は自分」と考えられるといいのではないかと思います。

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 │ 「人は人、自分は自分」の使用例
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 「人は人、自分は自分」は、様々な場合に使うことができます。

 たとえば、人の目を気にし過ぎて、ビクビクしたり、臆病になってしまったりした時に、「人は人、自分は自分」「人にどう思われてもいい」と考える。

 たとえば、モラルや常識に欠ける人の言動や態度にイライラしたり、怒ったり、悲しい気もちになった時に、「こんな人もいる」「人は人、自分は自分」と考える。

 たとえば、人と意見や考え方が合わずに、ケンカになったり、険悪になったりした時に、「この人にはこの人の考えがある」「人は人、自分は自分」「自分には自分の考えがある(違っていい)」と考える。

 たとえば、幸せそうな人と自分を比べて、嫉妬したり、落ち込んだりした時に、「人は人、自分は自分」「自分は自分の幸せを大切にしていけばいい」と考える。

 たとえば、見栄をはりそうになった時に、「人は人、自分は自分」「見栄をはるのはやめよう」「自分らしくしていればいい」と考える。

 たとえば、人が悪いことやずるいことをしていても、「人がしているから自分も……」などと考えずに、「人は人、自分は自分」「自分だけはああいうことはしないぞ」と考える。

 たとえば、人の生き方が羨ましく思えた時に、「人は人、自分は自分」「自分らしく生きていけるように努力していこう」と考える。

 たとえば、自分の考えや生き方を人に批判されたりバカにされたりしても、「人にどう思われてもいい」「人は人、自分は自分」「自分はこれでいい」と考える。

 他にも、「人は人、自分は自分」と自分の心に言い聞かせることで、悪感情を小さくできる時がけっこうあると思います。

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 │ 「人は人でいい、自分は自分でいい」という生き方
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 「人は人、自分は自分」という人は、「わがまま」「ジコチュー(自己中心的)」「協調性がない」「冷淡」というような感じがするかもしれません。
 何でも「人は人、自分は自分」というのは、あまりよくないのでしょう。
 「人は人、自分は自分」という言葉は道具と考え、自分の(心を落ちつけたりする)ために、時と場合によって、使えばいいのです。

 「人は人でいい、自分は自分でいい」と思えるようになると、なおいいでしょう。

 「人は人でいい」という「(人の小さいことにこだわらない)“大らかな人”、かつ、「自分は自分でいい」という“マイペースな人”のようなイメージならいいのではないでしょうか。
 「人は人でいい」と思える人は、人から悪くとられることはあまりないでしょうし、「悪くとるのは、相手の問題」と考えていいでしょう。

 また、人にあまり左右されないように生きるためには、人にどう思われようと自分らしく、“我がまま”な所もあっていいのではないでしょうか。

 人の幸不幸は、まわりの人にある程度影響されるのはしかたがないでしょう。
 でも、人に振り回されてばかりで、幸せに暮らせないようでは大きな問題です。

 「人は人でいい、自分は自分でいい」と考えられるようになって、人にあまり左右されずに、自分らしく生きられるようになれたらいいのではないでしょうか。


   

人にイライラしない

人間関係に悩み苦しまない

悩みや問題を抱えた時

幸せになる考え方