ほとんどのことは“小さいこと”
小さいことで“くよくよ”“イライラ”することが多いと、知らないうちに長い時間をイヤな気分で過ごすことになってしまいます。“くよくよ”“イライラ”は小さいことのようですが、実は生活に大きな悪影響を与えているのです。
“くよくよ”“イライラ”すると「イヤな気もち」になります。イヤな気もちは「悪い気分」につながります。悪い気分は「悪い考え」を誘発しやすくなります。悪い気分や悪い考えに流されて「悪い行動」をしてしまうこともあります。
ちょっとしたことで“くよくよ”“イライラ”している時に、さらに何かイヤなことがあると過剰に反応しやすく、思わぬ爆発をしてしまうこともあります。そのきっかけが“小さいこと”だとしたらバカらしいのではないでしょうか。それに小さいイヤなことはしょっちゅう起こります。そのたびに“くよくよ”“イライラ”しているようでは、なかなか心安らかには暮らせません。
何か考えてイヤな気もちになっているのに気づいたら、このように自分に問いかけてみてください。「これは一年たったら忘れてしまうことじゃないだろうか?」。
多くの場合、「忘れているだろう」と考えられるでしょう。
ここで「忘れる」とは、思い出そうと意識すれば思い出せるかもしれないが、ふだんの生活では頭に浮かばないことも含まれます。一年後までそのことを思い出してくよくよするようなことがなければ問題はないわけですから。
一年後には忘れてしまうようなことは、“小さいこと”と考えていいのではないでしょうか。
今自分の心の中で“大きいこと”でも、人生の中では“小さいこと”があります。人から見たらささいなこともたくさんあります。
“小さいこと”でも、そのことを繰り返し考えて悩ましい時間が長くなると、自分の心の中では“大きいこと”になってしまうのです。
「一年前、何に悩んでいただろうか?」と考えた場合、思い出せるのは一つか二つという人がほとんどでしょう。「思い出せない」という人もけっこういるはずです。
さらに、「十年前、何に悩んでいただろうか?」と考えた場合、思い出せるのは限られた重大な問題だけでしょう。そういう問題の中でも、「なんであんなに悩んでいたのだろう」「今となっては“小さいこと”」と思えることもあるでしょう。そうは思えなくても、「いい思い出」や「懐かしい出来事」や「いい経験」などと思えることが多いのではないでしょうか。
「ほとんどのことは“小さいこと”」なのです。そのことがわかれば、“くよくよ”“イライラ”しそうになった時に「小さいことではないか?」と自問することで、すぐに“小さいこと”と気づけることが多くなります。
“小さいこと”だとわかったのなら、「小さいことだ」「まぁいいか」などと軽く受け流すことができればいいのです。
さらに、「こんなことのためにくよくよするのはもったいない」「こんなことを考えるよりも、○○しよう」と考え、他のことを始めればいいのです。
何かいいことを始め、そのことに集中できれば、イヤなことも忘れられるでしょう。
どの程度のことまで“小さいこと”と思えるかによって、イヤ気分で過ごす時間や悩む時間が大きく変わります。多くのことを“小さいこと”と思えるようになることは、人間としての成長のバロメーターの一つと考えてもいいでしょう。
一日の時間は限られています。誰の人生にも限りもあります。
“小さいこと”で“くよくよ”“イライラ”する時間を減らし、その分の時間を自分が幸せになるために使えるようになれたらいいのではないでしょうか。
くよくよしない
生活を楽しめない
悩みや問題を抱えた時
幸せになる考え方