「つらい時には自分を助けよう」
本当につらい時に、「なんでこんなことができないんだ」「自分はダメだ」などと、自分を責めたりバカにしたりしても、余計につらくなるだけです。それでは自分で自分をいじめているようなものです。
自分がつらい思いをしていたら、早めに気づいて「自分を助けよう」と考えられるといいのです。
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│ 現実を受け入れる
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すごくつらい時に自分を助けるためには、まず、つらい気もちを少しでも小さくすることが大事です。つらい気もちが大きいうちは、幸せになる考え方を心がけることも難しいのです。
悪い出来事があってつらい時に、「こんなことがあってはいけない」「信じられない」のような思いがあると、つらい気もちが強くなってしまいます。
まずは「こういうこともある」と自分に言い聞かせ、現実を受け入れるように心がけることで、少しでもつらい気もちを小さくできるといいのです。
また、「なんで自分だけがこんな目に」と考えると、余計につらくなってしまいます。「自分だけじゃない」「こういうことは自分だけでなく、他にも経験している人はいる」と考えられるといいでしょう。
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│ 自分の心を受け入れる
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つらい気もちになった時に、「こんな気もちになってはいけない」「情けない」などと考えると、さらに自分をつらくしてしまいます。
「今こういう気もちになるのはしかたがない」と自分の感情を受け入れることで、少しでもつらい気もちを小さくできるといいのです。
つらい時には、つい悪い考えをしてしまうものです。人を悪く考える、自分を悪く考えて責める、悲観的な考え方、投げやりな考え方……。
また、人に対する攻撃的な言動や、大事なことから逃げることや、自分を傷つけるようなことなど、悪いことをする考えをしてしまうこともあります。
そういう悪い考えを無条件に信じて、従わないことが大事です。
また、そういう自分の考えに気づいた時に、「こんなことを考えてはいけない」「自分はダメだ」などと自分を責めてはいけません。
「今こういうことを考えてしまうのも無理もない」と自分の考えを受け入れることで、少しでもつらい気もちを小さくできるといいのです。
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│ つらくなっている自分を許す
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誰にでもつらい時はあります。つらくなっていいのです。
「つらいこともある」と現実を受け入れ、「今こういう気もちになるのはしかたがない」「今こういうことを考えてしまうのも無理もない」と自分の心を受け入れ、「今はつらくなってもいいんだよ」と自分を許すことです。
つらくなっている自分を許すことができれば、つらい気もちを小さくできるのです。
心が少し落ちついたら、「幸せになる考え方を心がけよう」と考えればいいのです。
どうしたら少しでもラクになれるかを自分の味方になって本気で考えたら、たいていは何か思いつくでしょう。
もしかしたら、その答えは必ずしも正しいこと、効率のいいこと、カッコいいこと、立派なことではないかもしれません。本当につらい時にはそれでもいいのです。
◇「正しさよりも自分の気もちが大切」
その事が重大な問題であっても緊急性がなければ、心が落ちついて前向きに考えられるようになってから、今後の対策を考えればいいのです。
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│ 「自分を助ける」という考え方
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つらいことが多いと感じている人は「(自分で)自分を助ける」という発想がないのかもしれません。
いつでも自分を助けられるのは自分だけです。自分をいちばんよく知っているのも自分です。自分を助けるいい方法を考えられるのも自分です。
つらい時に、それに気づかなかったり、気づいてもそのままにしておくのは自分を大切にしていません。
◇インナーチャイルドへのメッセージ(自分を大切に)
「天は自ら助くる者を助く」という言葉もあります。天も、人も、自ら努力していない人は助けてはくれないのではないでしょうか。
つらいことが多い人は、まず、「自分を助けられる自分になろう」と決意することから始めてみてはいかがでしょうか。