心の傷?
過去のイヤな出来事やつらい経験を思い出して、くよくよと考えてしまうことがあるのではないでしょうか。
失敗や挫折、いじめや裏切りなどの人から受けたひどい仕打ち、後悔していること、大切な人とのつらい別れ、……。
過去の不幸な出来事について考えて心に痛みを感じた時には、「心の傷が痛むのは、自分がつっついているから」(「不幸な気もちになるのは、自分が不幸な事を考えているから」)と考え、つっつく(その事を考える)のをやめればいいのです。自分で自分に苦痛を与えることがないように。
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│ 心のすり傷
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ささいな事でも、つい考えて(イヤな気もちになって)しまうことはあると思います。
“小さいこと”は「心のすり傷」と考えられるでしょう。
すり傷でも(ヒリヒリしたりして)つい気になってしまうものです。傷に触れれば少し痛いし、掻いてしまうと血がにじんでしまうこともあります。
心の傷も同じように、その事を考えるとイヤな気もちになります(心の小さい痛み)。人のせい、環境のせい、自分のせい、運(命)のせいなどについて悪く考えると、悪感情(痛み)が強くなり、自分の頭の中で問題が大きくなって(傷が悪化して)しまいます。
「イヤな思いが続くのは自分が考えているから」「悩ましくなったのは自分が悪い考え方をしているから」などと考えられるといいのです。
大人なら、すり傷への対処法はわかるでしょう。
「こんなの大したことない」「今気になるのはしかたがない」「そっとしておけばすぐに治る」などと考えて、傷に触れない(考えない)ように心がけ、他のことに意識を向ければいいのです。
◇小さいことでくよくよしないための幸せになる考え方
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│ 忘れられない
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過去の不幸な出来事を「忘れられない」と悩む人もいます。
「忘れよう」と思っても、忘れられるものではありません。「忘れよう、忘れよう」と考えるのは逆効果です。
暗記するためには反復して思い返せばいいのです。それと同じことをしていたら、忘れられないのは当たり前です。
そこで、「忘れられないのは自分が(念入りに)考え直しているから」と考えられるといいのです。
「忘れなきゃいけない」というのは無理があると思います。
「忘れられなくたっていいじゃないか」「思い出したっていいじゃないか」と考えたほうがいいのではないでしょうか。
つい考えてしまった時に早めに気づいて、「この事を考えるのはよそう」「こんな事よりも、○○をしよう」などと、心を切り替えられるようになればいいのです。
「できるだけ考えないように心がけていれば、いつのまにか忘れる」のではないでしょうか。
◇過ぎたことでくよくよしないための幸せになる考え方