「自分は自分」と思えるようになるために
人の幸不幸はまわりの人に影響されることがよくあります。
人の言動や態度にイライラしたり、怒ったり、悲しんだり。
人と意見や考え方が合わずに、ケンカになったり、険悪になったり。
幸せそうな人と自分を比べて、嫉妬したり、落ち込んだり。
人の目を気にし過ぎて、ビクビクしたり、見栄をはってしまったり、自分らしく生きられなかったり。
人にあまり左右されずに生きるためには、「(人は人、)自分は自分」と思えるようになれるといいでしょう。
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│ 基本的な幸せになる考え方
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「自分は自分」と思えない人の中には、つい自分を悪く考えてしまう人がいます。
誰にでも欠点や弱い所はあります。「自分は××」「自分はダメだ」などと、ただ考えていてもつらいだけです。
「自分には××もあるけど、○○もある」のように、自分の弱い所は受け入れつつ、いい所も考えられるようになれるといいでしょう。
また、「今は××だけど、努力すればいつかは○○になれる」と考えられると、なおいいでしょう。
もう一つの不幸になる考え方は、人と自分を比較して、悲しくなったり、腹が立ったり、嫉妬してしまったり、落ち込んでしまうことです。
そんな時には、「人は人、自分は自分」「比較は不幸になる考え方だ。こんなふうに考えるのはやめよう」などと、その考えをストップできればいいのです。
さらに、「こんなことを考えるより、他に考えたいことややりたいことがあるのではないか?」と考えてみれば、何か思いつくのではないでしょうか。
このように考えることで、心を切り替えられるようになるといいでしょう。
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│ 「自分をもつ」ということ
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「自分は自分」と思えるようになるためには、「自分をもつ」ことが大事でしょう。
「自分をもつ」の“自分”にはいろいろあると思います。
自分の価値観をもっている。
物事に対する自分の価値観がはっきりしていれば、それに従って自分で判断ができます。
また、自分にとって大切なもの、自分が好きなもの、自分の幸せなどを自覚していることも「自分をもっている」ことに含まれるでしょう。
自分が本当にやりたいことをもっている。
自分の夢や目標があってそれに一生懸命に向かっている人は、他人にかまっているヒマはありません。夢中になれることがあれば、イヤな人のことも忘れられます。
自分にとって大切な人がいる。
どうでもいい人のことより、大切な人を幸せにすることのほうが大事です。そしてもう一人、いちばん大切なのは自分だ、ということがわかっていれば考え方が違ってくるでしょう。
自分が信じるもの・信じられるものをもっている。
自分の信条/モットー/信念/信仰のようなものがしっかりしていれば、人に影響されてフラフラすることも少ないでしょう。
自信も自分を支えてくれます。自分の能力(仕事/対人/特技など)や性格(強さ/やさしさ/柔軟性/忍耐力/自制心など)に対する自信など。
自分の生き方をもっている。
自分が「これでいい」と思える生き方をしていれば、人が何を言おうが思おうがかまいません。
ここに書いたものを全部もっている必要なんてありません。一つでも二つでも自分がもっていれば、それを支えにできます。
できれば、一つずつ増やしていけたらいいでしょう。
自分の価値観、自分が本当にやりたいこと、自分にとって大切な人、自分が信じるもの、自分の生き方などがはっきりしてくれば、それだけ「自分は自分」と思えるようになれるでしょう。
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│ 「自分をもつ」ためには
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「自分をもつ」ためには、まず、「自分を知る」ことからではないでしょうか。
その中でも、自分が「何を大切にしたいか」「何をやりたいか」「どんな自分になりたいか」「どんな生き方がしたいか」のような自分の望みを知ることが大事でしょう。
自分の望みがわかっていれば、「○○たらいいな。ではどうしたら?」と考えて、やってみればいいのです。
大切にしたいものを大切に生きられる、やりたいことがやれる、なりたい自分になれる、生きたいように生きられる、このようなことが少しずつでもできるようになれば、「これでいい(こういう方向でいい)」と考えていいでしょう。「これでいい」と思えることが、「自分は自分」と言えるようになることだと思います。
「自分をもつ」ためには、自分の好みや望みを知り、よく考え、自分で選んでいくことです。そして、自分が選んだものは「これでいい」と考えることが大事です。
と言っても、本当にこだわるのは「これだけは大切にしたい」といういくつかだけでいいと思います。そういうものがあれば、自然と自分らしさも出てくるのではないでしょうか。