「人にイライラしない自分になろう」

心の姿勢が変わると、感じ方が変わる

 「つい、人にイライラしてしまう」ことがあるという人は多いのではないでしょうか。
 無意識のうちに、人にイライラして長い時間を過ごしてしまっている人も多いでしょう。

 自分がイライラするのには、イライラさせる相手がいて、イライラするようなことをするからでしょう。
 でも、“イライラ”が強くなったり、長くなってしまうのは、自分(の考え方)のせいです。

 イライラさせる人に対して、「なんだコイツは」「信じられない」「許せない」などと、相手に向かって考えているうちは、“イライラ”が続いてしまうでしょう。
 それよりも、「すごくイライラするのは、自分がイライラするような(不幸になる)考え方をしているからだ。少しでもイライラしないような(幸せになる)考え方を心がけよう」と、自分に向かって考えたほうが自分にとっていいのではないでしょうか。


│ 自分の“イライラ”に気づき、幸せになる考え方を心がける


 人にイライラしやすい人は、まず、「人にイライラするのはやめよう」と決意してはどうでしょうか。
 はっきりとした目標をもっていれば、生活の中で、ついイライラしてしまった時にも、それに気づいて、「人にイライラするのはやめよう」と考えることもできるでしょう。

 もう一つの考え方は、「私には人にイライラする(考え方の)クセがある」と自覚することです。そうすれば、クセが出た時に、「あ、またこのクセだ」などと気づきやすくなります。
 「こういう時に」「こういう場で」「こういう人に」「こういう事で」のような、イライラするクセが出やすい状況がはっきりしていれば、より気づきやすいでしょう。

 自分のイライラ(する考え方)に気づくことができれば、幸せになる考え方を心がけることもできるでしょう。たとえば、

 イライラさせる人がいる場合には、「こんな人もいる」「こんな人のためにイライラするのは損だ」「こんな人のことを考えるより、何かいいことを始めよう」。
 自分とやり方や考え方が違う人がいても、「人は人、自分は自分」。
 「(誰かが)○○してくれない」とイライラした時には、「お願いしてみよう」もしくは「自分でやってしまおう」もしくは「してくれないのは当たり前」。


│ 長い目で考える


 と言っても、すぐには幸せになる考え方がうまくできずに、イライラがおさまらないこともあるでしょう。
 そういう時には、もう少し長い目で考えてみてはどうでしょうか。

 「人にあまりイライラしないような自分になろう」「(あせらずに、時間をかけて)自分を育てよう」のように考えることです。
 そう考えれば、自分がイライラする人は「いい練習相手」と考えられます。
 練習と思えば、「くるならこい」ぐらいの気もちにもなれるでしょう。

 このように考えることができると、自分の心の姿勢が変わり、相手に対してあまりイライラしないですむでしょう。
 それでも、すごくイライラしてしまった時には、「まだまだ未熟だなぁ」と頭をかいて自分を笑うことができたら、と思います。

 自分をイライラさせる相手を変えるのは難しいでしょう。
 たとえ1人を変えられたとしても、イライラさせるような人は他にもたくさんいます。そういう人に出遭うたびに相手を変えようとしたら大変でしょう。
 自分を変えることで、人にあまりイライラしない自分になれれば、今後に出会う多くの人にもあまりイライラしなくてもすむでしょう。

 実際には、相手を変えようと努力するようなこともなく、ただイライラしていることが多いのではないでしょうか。
 それならなおさら、自分(の考え方)を変えたほうがいいのではないでしょうか。

 「人にイライラするのはやめよう」という明確な目標をもって、幸せになる考え方を心がけ続ければ、1年後には、「少しは人にイライラしなくてすむようになれた」ぐらいには思えるようになれるでしょう。


   

人にイライラしない

幸せになる考え方