自分さえ考えなければ問題ないこと
悩みを減らす一つの方法が、「考えなくてもいいことは考えない」ようにすることです。
自分さえ考えなければ大して問題ないことで悩んでいることがあります。
たとえば、「変に思われたかもしれない」「嫌われているのではないか」などと、人の目や思惑が気になっても、自分がそのことを考えなければ問題はないはずです。
たとえば、人づきあいでは気まずいぐらいのことは「あるのが当たり前」と考え、それ以上深刻に考えなければ悩みにはなりません。
また、自分の欠点や苦手やコンプレックスなどは、自分さえ悩み苦しまなければ、実生活では問題ない場合が多いでしょう。
悩ましい気もちになった時に、「自分さえ考えなければ大して問題ないのではないか?」とよく考えてみれば、「(たぶん)そうだ」「そうかもしれない」と思えることがけっこうあると思います。
「大して問題ない」とわかれば、「だったら、今考えなくてもいい」「このことを考えるのはよそう」などと考えられるのではないでしょうか。
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│ 問題を巨大化・悪化させるのは・・・
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問題を考える時間が長くなれば、それだけ自分の頭の中で問題は大きくなってしまいます。
そのことを悪く考えることで問題は悪化したように思えてきます。
今の状況を悲観的に考えれば、状況は悪いと思い込んでしまいます。
そのせいで「もうダメだ」とあきらめたり絶望したりしてしまう人もいます。
人のことを悪く考えれば、自分の頭の中で相手はどんどん悪人になってしまいます。
自分のことを悪く考えれば、自己嫌悪に陥ってしまいます。「自分は弱い」「自分はダメだ」などと思い込んでしまう人もいます。
自分さえそのことを考えなければ、問題化しないですむのです。
ちょっとぐらいイヤなことがあっても、軽く受け流すことができればいいのです。
生活の中に少しぐらいつらい時間があっても、なんとかやり過ごすことができればいいのです。
たとえば、イヤな人がいて、ちょっとぐらいイヤなことをされても「この人はこういう(所のある)人。こんな人のためにイヤな気もちになるのは損だ」「気にしない、気にしない」などと考え、受け流す。
その人といっしょに過ごす時間は「なんとかやり過ごせばいい」と心がける。
そして大事なのは、「いっしょにいない時にはイヤな人のことを考えるのはよそう」と心がけることです。
他人の悩みなら、「そんなの気にしなければいい」「そんなに悩むことないのに」などと思えることが多いでしょう。
悩みやすい人の悩みのうちの多くは、実は自分さえ考えなければ大して問題ないことではないかと思います。
また、重大な問題については心を落ちつけてじっくり考えられるようになれば、そんなに悩み苦しまなくてすむようになれるでしょう。
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│ “いいこと”を始めるきっかけにする
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「考えないようにしよう」と思っていても、無意識に考えてしまうことはあるでしょう。それはしかたがありません。
つい考えてしまっても、それに気づいて「このことをこれ以上考えるのはよそう」と切り替えられればいいのです。
考えなくてもいいことを考えないために役立つ考え方が、「こんなことを考えるより、他にやりたいこと(考えたいこと)があるのではないか?」と自問してみることです。
何か思い当たることがあるのなら、それを始めればいいのです。
たとえば、自分が幸せな気もちになれる方法や気分転換法がある人は、「こんなことを考えて悩ましい思いをするよりも、○○をしよう」。
たとえば、愛する人がいる人は、「こんな(人の)ことを考えるより、好きな人のことを考えよう」。
たとえば、自分の夢や目標がある人は、「こんなことを考えるより、目標を達成するために自分の時間とエネルギーを使おう」。
こんなふうに自分にとって“いいこと”を始められるようになれるといいでしょう。
考えなくてもいいことを、つい考えてしまった時には、切り替えればいいのです。何度でも。
そうすれば、つい考えてしまったことを、自分にとって“いいこと”を始める“いいきっかけ“にできるのです。
人生も、1日も、時間には限りがあります。
悩む時間を少しでも減らして、その分、自分にとって“いいこと”をするために使えるようになれたらいいのではないでしょうか。